東日本大震災から12年が経ちました

 今年は東日本大震災から12年が経ちました。干支も一回りしたことになります。長い年月が経ったようにも思いますが、いまだに復興も軌道にのっていない方も大勢おられることと思います。一貫して支援に訪れた陸前高田の人たちも12歳、歳を重ねたのです。当時より確実に高齢化してきて、状況も変わっていることでしょう。町は復興により、新しい町になっているでしょうが、もとの賑わいなどは戻っていないのではないかと気になります。

 最近こそ現地に行く機会が減りましたが、震災直後の4月5日に現地で見た光景はいまだに焼き付いています。その後、仮設住宅の人たちは座って話をすることも出来ていなかったので、ベンチを送る運動をし、900台のベンチを届けました。又、仮設住宅の押入れは上部が使えなかったので、大工と一緒に行き、枕棚を取り付けました。中には押入れを開けてくれない人がいた。開けると位牌が4つもあった。あの方はその後立ち直れたのかなと今でも思い出します。
 
 多くの人たちが、口には出せないながらも、必死に立ち向かっていることと思います。遠く離れたこの地で何ができるかは難しいですが、とにかく苦労され、必死に耐えて頑張っている人たちが大勢いるということだけは、忘れないでいきたいと思います。

 また確実に13回目の311がやって参ります。忘れない、共に生きることだと思います。

この記事を書いた人

kirigaya

桐ケ谷覚(きりがやさとる)
第9代 神奈川県逗子市長
10年後、20年後、30年後も未来への希望のある逗子へ!